2013年11月26日火曜日

【書評054】「起業の歩き方 リアルストーリーでわかる創業から上場までの50のポイント」藤野英人

「起業の歩き方 リアルストーリーでわかる創業から上場までの50のポイント」藤野英人
URL:http://goo.gl/BZmjAU

概要:

レオス・キャピタルワークス、ウォーターダイレクト、ケンコーコム
の上場までのエピソードを添えながら、起業についての必要な資質、考え方などを記載する


感想:

アーリーステージでの資金調達。ウォーターダイレクトの伊久間社長もそれに苦労したと書いてある。ここでの表記は非常に具体的で起業当初の資金運転がどれだけ大変なのかを感じることができる。

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そ う語る支店長に伊久間は夢中で事業計画をプレゼンした。いまや事業計画はすっかり彼自身の体に染み付いていた。これまで100社以上回って説明を繰り返す うちに「会社が何を目指し、どのように収益を上げていくか」というイメージは誰に対しても自信と確信を持ってプレゼンできるほど明確なものになっていた。 それだけでも100社回った意味はあったかもしれない。

一通り話しを聞いた支店長は穏やかに、しかし力強く言った。

「わかりました。とても可能性を感じるビジネスです。私の決済で3000万円まで融資出来ますから決めましょう。ただし必要な材料を準備してください。」

「ありがとうございます!」

伊 久間は思わず支店長の手を取って握手したい衝動に駆られた。「これで9月末は乗り切れる」とただただ感動し、安堵していた。今日まで一緒に汗を流し、知恵 を絞り合った仲間達の顔が浮かんだ。融資が決まることで会社が存続し、ビジネスを継続する未来図がやっと現実的に描けるような気がした。


(P64)
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また、起業家は現場を「知れ」と書いてあります。

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家 族連れで賑わう週末のヨドバシカメラ秋葉原店の一角で、スーツ姿のアラフォーオヤジたちの声が高らかに響く。通路を挟んで向かい側には、エスプレッソマシ ンのデモンストレーションをする若い女性たち。おそらく社員でなく、キャンペーン用に雇われているのだろうが、我々には人を採用する余裕はない。隣で慣れ ない販売業務に汗をかくのは、山梨から駆けつけた工場長の武井と営業の加治木だ。伊久間は自分自身をも奮い立たせるように「頑張ろうぜ」と目配せし、もう 一度子連れの女性客に笑顔を向けて声をかけた。

(P96)
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このように、「顧客の声をダイレクトにつかみ、商品開発やサービスに的確に活かす」ことが必要だと記す。


そして、起業家の資質を、
「タフネス」+「会社の全体像理解」=「トラブル解決力」
と記します。もう一つ。「苦手な分野ほど関心を持つ」ことも大事だと記します。
苦手分野を人任せにすると、そこがいずれ問題の所在となる。

特に資金繰りの箇所が読んでて面白かったです。この本、基本はウォーターダイレクトのことが記載してある本でした。

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