2013年1月28日月曜日

【書評013】「IKEAモデル」アンダッシュ・ダルヴィッグ

 「IKEAモデル」アンダッシュ・ダルヴィッグ
 URL:http://goo.gl/q92ZL
 概要:IKEAの前CEOが書いた本。どういうビジョンで会社を伸ばしていったかが分かる本
 感想:まず感じたのは会社の大小はあるにしても今の会社と考え方が似てるなということです。

    「洋の東西を問わず、あらゆる国と社会システムにおいて、全資源のうち
     不釣り合いな程大きな部分がほんの一握りの人口を満足させるために使われている。
     たとえば私達の商売においても、新しくてデザインの美しい製品のほとんどは
     暮らし向きの良い一部の人にしか買うことが出来ない。
     IKEAの目標はこの状況を変えることである。」
     創業者:イングヴァル・カンプラード

    このビジョンが、ビジネスが先導して社会政策の有効性を示せることを表明している。

    また、グローバル展開の考え方も特徴的で、ホルムアルデヒドの基準が厳しいので
    日本進出をためらったが、この基準が後に世界基準になると考え、一時的には
    マイナスになるが、全商品を日本の基準に合わせた。

    このことにより、世界的にIKEAの商品の評価が高まっただけでなく、将来の
    問題点を事前に解決することができたと記されていた。

    他にも実例記載あるが、こういう考え方はIKEAがビジネスの社会的意義を常に意識し、
    短期的な利益にだけ固執することなく、長期的な視野を持ち、試行錯誤を繰り返しながら
    世の中を良くしていこうという姿勢が表されていると思った。

    そういう姿勢が最終的に消費者からの信頼を得ているからこそ、
    世界的な展開と成功をおさめているんだと分かりました。
    今後の参考にします。



2013年1月15日火曜日

【書評012】「粗にして野だが卑ではない 石田禮助の生涯」城山 三郎

 「粗にして野だが卑ではない 石田禮助の生涯」城山 三郎
 URL:http://num.to/006-927-618-426
 概要:78歳で三代目国鉄総裁となった石田禮助の生涯を記した本
 感想:「粗にして野だが卑ではない」
    国鉄総裁となって初めて国会で石田が自己紹介した時の言葉。
    いい言葉だなと思って読んだ本。

    この時代に生きた人は日本に自信を持って、堂々と世界と戦ってたのが
    読んでて楽しかったです。昔の方が世界が近かったのかも。

    今の時代、情報がありすぎて行動を躊躇することが多少あることを
    考えれば、自分が自信を持って判断できる情報を持って突き進むのも
    一つの進め方だと思いました。




2013年1月8日火曜日

【書評011】「64(ロクヨン)」横山 秀夫

 「64(ロクヨン)」横山 秀夫
 URL:http://num.to/004-593-292-553
 概要:「64」は昭和64年を示す。
 感想:本ブログではいわゆるビジネス書だけ紹介してますが、長い休みの
    時だけは小説も。

    これ、今年の本屋大賞だと思います。ものすごく面白い。
    詳細は書きませんが、読み出すとあっという間。
    分厚いけど、1日で読みました。時間あるとき是非。


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【書評010】「遺体―震災、津波の果てに」石井 光太

 「遺体―震災、津波の果てに」石井 光太
 URL:http://num.to/007-640-264-555
 概要:釜石の遺体安置所に関係した人たちへのインタビュールポ
 感想:震災関連本は何冊か読んでますが、これが一番冷静で、思想も無く
    淡々と事実を述べていると思いました。

    この震災時、東京と被災地ではここまで違ったのかと言うことを
    知るだけでも大事だなと思って、こういう人たちのリアルな会話や
    感想を積極的に読んでます。

    本書でも死に直面した時、冷静に戻してくれるのが「仕事」でした。
    嘆き悲しむ前に、やるべきことがあると人は時に冷静に行動できるんだな
    と何人かのインタビューからみて取れました。

    「震災、忘れない!」的な活動をするつもりは無いのですが、
    事実はなるべく知りたいと思いました。


【書評009】「僕の死に方」金子哲雄

 「僕の死に方」金子哲雄
 URL:http://num.to/008-758-427-325
 概要:流通ジャーナリスト、金子哲雄の余命宣告からの500日を記した本
 印象に残ったフレーズ:
    「今、与えられている環境で全力で生きる。」
 感想:著者は、ご存知の人がほとんどだと思います。
    彼は死ぬ当日まで仕事をしてました。仕事をすることが
    自己証明であり、生きる喜びだったんだと思います。

    この本自体も死の一ヶ月前に書き上げました。
    書かれている文章はイキイキしていて、いわゆる
    「否認」「怒り」「取引」「抑うつ」「受容」の
    5段階を「仕事」で乗り切ったんだと思いました。

    41歳、とても若いです。でも人生の決着の付け方は
    うらやましいくらい、清々しいです。
    最後にもう一文印象深かった言葉を。
    「雅ちゃん、生きることと死ぬことって、やっぱり同じだよな」



【書評008】「MAKERS」クリス・アンダーソン

 「MAKERS」クリス・アンダーソン
 URL:http://num.to/005-983-744-537
 概要:「フリー」「ロングテール」の著者がITによる製造革命を予測
 感想:ずっと読みたいと思ってた本。ITとリアルの影響は情報革命が
    主だったけど、とうとうモノ作りにも影響が。

    具体的には「3Dプリンター」によって個人がモノ作りに対しても
    平等な立場になる。携帯電話も、テレビも、車も、自分でデザインして
    自分で作る事が可能になると示唆する。

    読みながら、いまは考えられないけど実際はこういう世界になるんだ
    ろうなと思いながら読みました。自分の孫ぐらいになれば、自分で
    デザインして作った家に住み、車に乗ってるんだろうなと。
    面白かったです。