2013年8月19日月曜日

【書評041】「5年後、メディアは稼げるか」佐々木紀彦

「5年後、メディアは稼げるか」佐々木紀彦
URL:http://goo.gl/I9ijHo


概要:

いま、ウェブメディアで一番勢いがあると言われている「東洋経済オンライン」編集長が書いたメディア論。


感想:

TVや新聞、雑誌などのマスメディアから、ソーシャル、ブログなど個人発信メディアに移行が進んでいるいま、メディアは面白いなと個人的に強く思ってます。既存の読ませるメディアからどういうメディアなら人が集まるのか、価値を高くできるのか、それをいち早く見出したサービスがいつ出てくるのか。


筆者はまずはメディアの変化を説明します。「紙→デジタル」「文系→理系」「コンテンツ→データ」「会社→個人」「平等→競争」「ジャーナリストのみが書き手→全ての人が書き手」


しかし、こういうデジタル化の流れをもってしても、ウェブメディアの収益化は難しいと記載します。マスメディアのように高単価で広告が販売出来ず、バナー広告のクリック率も徐々に減少、アドテクの進化により広告主側にはとても良い仕組み(アドネットワーク、DSPなど)が確立されているが、媒体側はさらに安く買い叩かれると。


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ひるがえって、割を食うのは媒体側です。入札で価格を落とされる上、寺社の広告枠はほかと組み合わせるだけの単なる部品となってしまいます。千切りにされて散り散りに売られていくのです。在庫はさばけるかもしれませんが、ブランド価値もクソもなくなり、とめどない価格低下プレッシャーに襲われます。(P127)
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このように「十把一絡げ」状態から抜け出す方法の一つとして、「広告を面白くする」という宣言を行っています。正確には、「ブランドコンテンツ」という手法。


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ブランドコンテンツの古典的な例が、ミシュランの料理ガイドです。ミシュランの本業はタイヤであり、料理とは何の関係もありません。しかし、この料理ガイドがヒットしたことで、ミシュランの名前が世界に知れ渡り、タイヤのブランディング、販売にも大きく寄与しました。(P133)
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ネイバーまとめの公式(http://goo.gl/7037d)も結構同じイメージかなと思いました。無くなってたけど、少し前にあったマクドナルドのまとめは面白かったし。
逆に言うと、いま一番成功しているウェブメディアの編集長もこれだけしかメディア将来の解をもっていないんだなと思った。ウェブメディア業界はいまが黎明期。だからこそ参入チャンスはあると感じた。


メディア構築には時間も金もかかるのは承知の上。まずは収益化ってことで「比較サイト」を始めますが、そのメディアを軸に試行錯誤しながらメディアに携わっていきたいと考えてるし、いろいろと経験して行きたいと改めて思いました。





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