2013年5月13日月曜日

【書評027】「コピーキャット: 模倣者こそがイノベーションを起こす」オーデッド シェンカー

「コピーキャット: 模倣者こそがイノベーションを起こす」オーデッド シェンカー
URL:http://goo.gl/So2GF

 概要:

イノベーターや発明家と呼ばれて喜ぶ人は多いだろうが、イミテーターや模倣家と評されて喜ぶ人は少ない。

「模倣」と聞くと中国を代表とする偽物文化を想像しネガティブな印象を受けるが本書はイノベーター(革新者)であり、イミテーター(模倣者)である企業こそ勝てる企業であると定義する。


 感想:

4月1日、今年の新卒とバイトじゃなくて、正式に入社して初めて会った時、「学ぶ」は「真似ぶ」が由来。だからまずは先輩社員の真似をするように。と説明したことを思い出しました。

著者は、「模倣」がイノベーション(革新)と密接に結びついているだけでなく、正しく実行すれば、イノベーションを成功させる原動力になると記載し、イノベーションとイミテーションを融合させて、競争優位を築くことを「イモベーション」と定義づけてます。

イノベーターの代表と言われるスティーブジョブズのいたアップルも実際には自社のアイディアと外部の技術を縫い合わせて、その成果にエレガントなソフトウェアとスタイリッシュなデザインをまとわせること、つまりイモベーションで成功した会社と記す。

そしてイモベーションを成功させるためにいくつかの条件を提示します。いくつか抜粋を。

・車輪の再開発はするな
これはすでにあるものに膨大な資源と労力を費やすなと言うこと。すでにあるならばそれを他の技術と融合させてさらに有用なモデルを構築したりしろと。発明することが大事なのではなく、見つけ出して応用することが大事

・模倣を熱狂に変えろ
イノベーションは熱狂を呼び起こすが、イミテーションは淡々と行うことが多い。イミテーションにつきまとうマイナスのイメージを取り払い、政党に評価し、報酬を与えるべきである

どうしてもネガティブなイメージによりがちな模倣と言う行為に対して、積極的に取り入れる理由を提示してくるなと思いました。そして本書はいまの我々がどう進むべきか考える一助になります。ただの(と言っては語弊があるが。。)事業から、もう一歩どういう風に展開していけばいいのか、その答えを出している会社は数社あり、そのビジネスモデルの研究だったり、取り入れたり参考にして進めることを考えるべきだと思いました。

「次のステージ」「次の柱」なんで言うものはいきなり出来上がるものでは無いです。すでに目前に示されていて見ないふりをしているだけかも。そういう意味でも「見つけ出して応用すること」ってのは大事なんだと思いました。





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