2013年2月21日木曜日

【書評番外】「人事制度など稚拙でいい 」鈴木幸一(IIJ社長)

 「人事制度など稚拙でいい 」鈴木幸一(IIJ社長)
 URL:http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK08015_Y3A200C1000000/
 概要:日経の経営者ブログを読んでいたら、少し思うことがあったので紹介。
 感想:

まず驚いたのが、IIJでは社員数が700人程度になるまで
細かい人事制度がなかったと言うこと。プロ野球の契約更改のように
一人一人と面談し、社長自身が給与と賞与を決めていた。

いかにもオーナー社長っぽいですね。おもしろい評価や社内のシステムが
ある会社はだいたいオーナー社長がいる企業だと思います。こういう
ところで働くには、いかに社長が魅力的かってこと。悪く言えば宗教。

ただし、ある程度の規模(700人も充分大規模だけど)になった時は
そういうやり方だと時間が足りないし、そこまで労力を使えない。
鈴木社長は下記のように現状を締めくくっている。

「管理と守りに習熟した上司、あるいは担当の役員が、若い才能が羽ばたける
 ような環境をいつも作ってくれることができれば、それに越したことはない
 のだが、管理者の存在が、若い才能が羽ばたける機会を与えるより、プレッ
 シャーとなり、壁になるような組織になり始めているのではないかと、この
 時期になると、心配になるのである。

 人事制度など、どんなに稚拙でも構わない、集まってくれている2000人を超
 す社員一人ひとりが、その能力を伸ばし、自己実現の場として最適な組織と
 して機能すれば、それこそが、IIJがこの世界で、イニシアチブをとり続け、
 発展できる唯一の形なのである。そのためにこそ、緻密な人事制度が必要な
 のだと、人事の担当者は反論したいのだろうが、難しいものである。

 今年は、思い切った人事をして、若い才能が思い切りその能力を伸ばせるよ
 うにしようと思うのだが、なかなか妙案はない。」

誰もが満足する人事制度って無いと思う。その時その時でなるべく現状を
把握して、ベストでは無いにしてもベターな選択を続けて、少しでも良い環境を
作るしか無いんじゃないでしょうか。

金曜日の全社会議で伝えた変更点も、伝わりにくいかもしれないけど、現状で
考えられる一つのベターな変更点だったと少しでも理解してもらえると良いと思う。
IIJっていうネット企業の老舗さえ検討し続けている課題。いまの会社も、
模索をし続けていくと思うので、思ったことは上司やマネージャーにどんどん言って
ください。あきらめないで言い続けることも大事です。

この日経の経営者ブログ、最近読み始めたのですが、錚々たるメンツが長文書いてます。
ネット系には合わない意見も多いですが、今回のような普遍的なテーマ(人事・評価・
報酬・マネジメント・大規模組織運営など)に対しては参考になる文章も多いので時々紹介します。








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